2008-08-09
◆作品名:流れ星が消えないうちに
媒体 :小説
◆10項目をそれぞれ5段階分析
<5段階のそれぞれの意味>
★★★★★:その要素が強い・非常に優れている
★★★★ :その要素が強い・優れている
★★★ :可もなく不可もなく 普通である。
★★ :その要素が少し弱い
★ :その要素が弱い・もしくは皆無である。
1.ストーリーの続きが気になる
★★★
2.キャラクターが魅力的
★★★
3.伏線、どんでん返し
★★
4.感情が刺激される
★★★
5.ギャグ、笑い要素
★
6.恋愛要素
★★★
7.非日常さ
★
8.斬新さ・新規性
★
9.最初のインパクト
★
10.総合評価
★★★
◆「Keyの分析・語り」
「半分の月がのぼる空」の著者の作品。
少し現実離れした箇所があった「半分の月」よりも普通の物語という感じ
ですね。
こちらも「半分の月がのぼる空」を読んだ時と同じように「物語の雰囲気としては
普通に流れていくどこにでもあり得る話であるけれど、それがまた良いと」と
感じました。
インパクトや斬新さ、新規性という面では初めてこの作品を読んだ読者を引き込む
力はあまりないように感じました。
しかし、それでもこの物語を最後まで読んだという事は、そこに人を物語に
引き込む要素があるはずだ。
その要素は「if」の力であるように思える。
この物語に登場するキャラクター達は特殊能力を持っているわけでもないし、
何か他の人と変わっているわけでもない。
誰もが現実世界にいておかしくないような普通の人間である。
そして、それぞれのキャラクターには不安や悩みといった誰もが心の内に
持っているものが存在している。
そのため、もしも自分がこのキャラクター達の立場に立たされたらどうだろうか?
とか、身近な人を亡くしてしまった経験がある方は、その時の事を考えながら
読む事になるのだと思う。
この物語に登場する2人の恋人はある1人を1年半まえに亡くしてしまっている。
簡単に物語の概要を紹介すると、
もともと、奈緒子と加地が恋人同士で付き合っていた。
そして2人を恋人同士にした加地の親友が川嶋である。
ところが、加地が1年半前に死んでしまい、奈緒子、川嶋は加地の事を忘れられない
ながらも付き合うことになる。
すなわち、加地という一人の死んでしまった人間を忘れる事ができない二人の心を
1年半後という時間から描いている物語になっているわけだ。
1年半経過したとしても、死んでしまった人の事を簡単に忘れる事ができない。
2人の記憶の中には常に加地が残っていて、ふとしたきっかけで思い出す事になる。
ここで読者は「もし自分が●●」の立場であったら?「もし自分が同じような経験を
したとしたら」と考えてしまうと思う。
それほど現実的にあり得る話であるし、同じような経験を過去にした人、亡くした方
との大切な思い出を持っている人の感情を刺激し、物語のキャラクター達と同じ立場
に立つ事になるのではないか?
ここがこの物語に自然に引き込まれていく点なのではないかと私は感じる。
インパクトや大きな展開の動き、派手さは無いけれども、人の感情・心に対して
訴える、考えさせてくれるようなそんな物語である。
★作品について★
1.小説紹介サイト
※作者サイト内の紹介ページへのリンクです。
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